京都市中京区のおがわ内科呼吸器内科医院

院長ごあいさつ
当院は、2009年10月に開院し、外来診療を始めましたが、2017年10月より「訪問診療」専属の医師を迎えることになりました。

<在宅医療について>

在宅医療は、「医療」と「介護」で成り立っています。「医療」の中には「訪問診療」や「往診」等があり、「訪問診療」とはご高齢の方や、重篤な病気が原因で外来通院が困難な方に対して、計画的な医学管理の元、定期的に医師がご自宅に訪問して診察・治療を行う行為です。また「往診」とは、「訪問診療」を行っている患者さんが病状変化などを訴え、ご本人またはご家族からの要請により訪問予定の日時とは別に診察・治療を行う行為です。このような「患者さんの病気を治療する医療」と、「患者さんの生活をサポートする介護」が両輪となって患者さんとご家族を支えています。

<人生の終末期>

50年以上前までは、人生の終末期をほぼ全ての人が、ご自宅で迎え、ご家族に看取られるというのが、当たり前でした。それが、医療の発達とともに、ぎりぎりまで外来通院で治療をして、治療できなくなると入院して、入院先で死亡する、というのが最近では一般的になっています。しかしながら、このようなやり方では無理な延命治療や、本来ご自宅で対応出来るような患者さんまでも入院管理されていることが多々みられ、問題視されてきました。このような対応が当たり前になった背景として、核家族化により家族が近くにおられないことや、多様化した現在社会において、若い家族がご高齢の家族の面倒を見る時間が無くなってきたことが原因と考えられます。ただ、いよいよ外来通院できなくなれば、入退院を繰り返し、最後は病院で亡くなるというやり方は、もはや限界に来ており、簡単には入院出来ない時代が訪れて来ております。これは医療の発達で、寿命が延び、しかも寿命と健康寿命の差、つまり介護が必要な時間が飛躍的に伸びたこと、少子高齢化により、以前のような高額医療費を社会的に支えきれなくなったことが原因です。実際、今では普通に行われていた社会的な入院(療養のための入院)はほぼ不可能になって来ております。そのため、ご高齢の方や重篤な病気をお持ちの方が通院困難になっても、急性期でない限り、入院出来ず、患者さんやご家族の人が途方に暮れるという事態が現実に起こっています。

<当院での訪問診療>

そのような時代の1つの解決策が「訪問診療」だと考えております。ただ50年以上前と比べ、状況が違ってきており、当時のやり方ではご家族の負担等で、到底継続していけません。そこで、当院では「在宅医療」を通じて、介護されるご家族の方々とも積極的に関わっていき、より「在宅医療」がスムーズに行くように色々なアイデアを提案し、ご本人やご家族の方に安心していただける「在宅医療」を提供したいと考えております。訪問時は医師と看護師がペアで訪問し、診察の時に患者さんご本人からだけではなく、ご家族にも出来るだけ、日頃の問題点を聞き出し、在宅での病気の管理や在宅での生活が快適にしていただけるよう訪問看護ステーション、ケアマネージャー、ヘルパー等と連絡を密に取り、介護に慣れておられないご家族の力強いアドバイザーとして支えていきたいと考えております。

<連携病院>

急な病態の変化の時には全て在宅で見続けることに対する不安が出てくる場合もあります。そのときは当院の連携病院(京大病院、府立医大病院、第二赤十字病院、市立病院、康生会武田病院、洛和会丸田町病院等々)をご紹介いたします。また、私や当院医師が別に勤務している「十条武田リハビリテーション病院」で速やかに病態の変化の原因を見つけ出し、主治医として入院中の管理をすることも可能です。

以上のことを踏まえ、「在宅医療」に興味がある方は、まずはご連絡ください。相談外来(予約制)で私や当院医師が詳しく説明いたします。

ご連絡をお待ちしております。

2017年10月吉日
医療法人 温心会 おがわ内科呼吸器内科医院
院長 小川栄治

訪問診療責任者ごあいさつ
在宅医療の最大の魅力は、住み慣れた家で療養生活を送ることができる事です。これまでの日本の医療は、通院か入院が主体でありましたが、実際には通院が困難となった方や、入院ではなく家で過ごしたい方がたくさんおられます。
病院では「病人」でも、家に帰れば「家族の一人」です。病気だけでなく、その方の生活まで考慮して、療養生活をサポートさせて頂ければと存じます。

訪問診療部長 近藤健

訪問診療責任者

訪問診療までの流れ

訪問診療までの流れ

  • 1.ご自宅で療養されている方は、当院に直接お電話頂くか、通院されている医療機関(主治医)にご相談下さい。入院中の方は、入院先の地域連携室(主治医)にご相談ください。
  • 2.「相談外来」までにご家族など関係者の代表となる方(キーパーソン)をおひとり決めておいて下さい。ご本人およびキーパーソンの方と診療方針をご相談・決定していきます。
  • 3.「相談外来」までに現在かかっている医療機関の紹介状をご用意下さい。
  • 4.「相談外来」では、院長又は当院医師と面談を行います。ご家族(キーパーソン)の方のみご来院頂いても結構です。在宅医療の仕組みについてご説明します。また、これまでの治療経過をお伺いし、今後の方針についてご相談します。
  • 5.入院中の方は、入院先病院にて「退院カンファレンス」を行い、その時に当院の訪問診療についてご説明いたします。
    入院先病院にて「退院カンファレンス」を実施しない場合は、当院の「相談外来」にて今後の方針についてご相談し決定いたします。

    ※「退院カンファレス」とは、入院先病院の医師や看護師、訪問看護ステーションの看護師、ケアマネージャーおよび当院の医師等が、共同で退院後の在宅での療養上必要な説明及び指導を行なう場です。

  • 6.ご来院の際には「紹介状」の他に、健康保険証、高齢受給者証、後期高齢者被保険者証、福祉医療受給者証、公費各受給者証等、限度額適用認定書、限度額適用・標準負担額減額認定証、介護保険被保険者証、介護保険負担割合証等、各自がお持ちの「保険証等」をご持参下さい。
  • 7.在宅医療にご同意を頂いた後、医師が初回訪問を行います。在宅療養計画書を作成し、定期的な訪問診療を開始します。

訪問診療について
・医師が、患者さんの自宅を定期的に訪問し診療を行います。
・24時間365日電話にて対応し、急病時の往診や入院の手配を行います。
・お薬は院外処方となりますので、調剤薬局に取りに行って頂きます。薬の宅配や管理を希望される方には、対応している薬局をご紹介いたします。
在宅療養の対象となる患者さん
・医療機関への通院が困難な方
・病院から退院して、ご自宅で療養される方
・癌や難病により、ご自宅での療養を望まれる方
自宅で可能な処置・管理
在宅では医療機器の発達や改良に伴い、入院中とほぼ同様の治療が可能となっています。また、以下に挙げるような処置や検査は在宅でも行う事が可能です。

・在宅ホスピスケア
・認知症、神経難病、慢性疾患の継続加療
・褥瘡(床ずれ)の処置
・血液検査
・注射、点滴
・人工呼吸器、気管切開後の気管カニューレ管理
・在宅酸素療法
・中心静脈栄養、経管栄養(胃瘻)
・人工肛門の管理
・膀胱カテーテルの管理、導尿
・胸水穿刺、腹水穿刺
訪問診療範囲の目安
訪問診療範囲の目安
当院から車で30分以内の地域。
上京区、中京区、下京区。および北区、左京区、右京区、南区の一部。
右記範囲外でも対応可能な場合がございます。
詳細は電話にてお問い合わせください。

主な範囲

診療時間
診療時間 日・祝
午前診 9:00 〜 12:00
午後診 15:00 〜 18:00
夜診 17:00 〜 20:00
★の診療時間は 14:00〜17:00(非常勤医師)
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TEL / 075-432-8448